VSL工法とは

1971年山陽新幹線吉井川橋梁

1971年山陽新幹線吉井川橋梁

VSL工法は、スイスのロージンガー社が1958年に開発した工法で、PC鋼より線を用いるポストテンション工法、アンカー工法、リフティング工法として、世界主要37か国に拠点を置き、その実績は、PC橋梁、PCタンク、PCバージ、ダム、建築構造物、グランドアンカー、原子力施設など、広範囲にわたっています。
本工法は1968年に我が国に技術導入されて以来、半世紀以上の歴史を持ち、特にアンカー工法に関しては草分け的な役割を果たしてきました。

VSLとは
Vorspann System Losinger
の略です。

VSL工法の定着機構は、PC鋼より線を“くさび”等で1本ずつ定着する方式をとっており、以下のような定着具があります。

緊張定着具
PC鋼より線をアンカーヘッドの孔に1本ずつ“くさび”により定着し、緊張力をアンカーヘッド、支圧板等を介してコンクリートに伝達する(E、EC、GC、SC、ERタイプ)。
固定定着具
PC鋼より線を定着板またはアンカーヘッドに1本ずつ“圧着グリップ”により定着する(P、PA、PPタイプ)。
接続具
緊張された定着具にケーブルを接続する(K、KC、ERKタイプ)。
中間緊張接続具
くさびとアンカーヘッドを用いてケーブルを中間接続する(Zタイプ)。
一般接続具
圧着グリップとカップラーを用いてケーブルを接続する(Vタイプ)。

VSL 工法施工例

VSL 工法施工例

ポストテンション方式の緊張、定着システムをアンカーに適用したのがVSLグラウンドアンカー工法です。
この技術を1968年に日本に導入し、2020年で17,500件以上の施工実績を有し、カプセルタイプでくさび緊張方式のアンカーとして信頼性の高い工法です。

完全防護で無類の長期耐久性を実現:VSL永久アンカー

完全防護で無類の長期耐久性を実現:VSL永久アンカー

除去式アンカー工法:耐荷体

除去式アンカー工法:耐荷体